- チャキ弦楽器
- ヴァイオリン用語辞典
- コンテンポラリー
コンテンポラリーとは - ヴァイオリン用語辞典
- あたま【頭】
- スクロールのことを指す業界用語。「―はオリジナルですか?」
- アプサム [独] Absam
- オーストリア西部のティロル州に属する市。ヤーコプ・シュタイナー(Jacob Stainer, 1617-1683)が活躍した。北はドイツ・バイエルン州に接しミッテンヴァルト、フュッセンが近い。
- いため‐どり【板目取り】
- スラブ・カットを参照。
- ヴェネツィア [伊] Venezia [英] Venice
- イタリア北東部のヴェネト州に属する県。英語ではヴェニス。マッテオ・ゴッフリラー(ゴフリラー, Matteo Goffriller, 1670-1742)などが活躍した。
- エキスパート [英] expert
- 弦楽器・弓の鑑定、査定を行う知見を備えた精通者。弦楽器専門店やオークション・ハウスでの中枢の役職。
- エッジワーク [英] edgework
- ヴァイオリン(およびヴィオラ・チェロ)の表板・裏板のアウトライン(外周)の縁周りの仕上げ方を指す言葉。その立体的な造形に製作者の個性が表れる。
- エミリア=ロマーニャ [伊] Emilia-Romagna
- イタリア北東部に位置する地方。現在は州で県としてボローニャ、フェラーラ、パルマ、リミニなどを擁する。
- オールド [英] old
- ヴァイオリンの登場から18世紀末(1800年)頃までの時代。この時代の終焉とともにモダン時代が幕を開け、各国で製作スタイルの変革が起こった。「―・ヴァイオリン」「―・イタリアン」
- オールド・イタリアン [英] old Italian
- 18世紀末(1800年)頃以前にイタリアで製作されたオールド・ヴァイオリン(およびヴィオラ、チェロ)の慣習的な呼称。オールド・イタリーとも。 詳しい解説
- オールド・ヴァイオリン [英] old violin
- 18世紀末(1800年)頃以前のオールド時代に製作されたヴァイオリン。
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- かみ【紙】
- 鑑定書のことを指す業界用語。「―は付いていますか?」
- き‐どり【木取り】
- 弦楽器製作等に用いる木材の切り出し方。一般的にはクォーター・カットとスラブ・カット。
- ギルド [英] guild
- 中世ヨーロッパにおける封建的同業者組合。かつてヴァイオリン製作もギルド単位またはこれに近い形で行われたが、近代以降は急速に衰退した。ドイツのマイスター制度はこの名残。
- クォーター・カット [英] quarter cut
- 弦楽器製作等に用いる木材の木取り方法のひとつで、年輪に対し直角方向で切り出したもの。柾目取り。楓の裏板の杢は虎杢になることが多い。 [関連] スラブ・カット
- クラクルーア [英] craquelure [仏] craquelé
- ニスの表面に現れる細かいひび割れ。適度な柔軟性のある良質なニスに現れやすいとされ、イタリア製の弦楽器のニスに比較的多く見られる。
- クレモナ [伊] Cremona
- イタリア北西部のロンバルディア州に属する県。アントニオ・ストラディヴァリ(Antonio Stradivari, 1644-1737)、ジョヴァンニ・バティスタ・チェルーティ(Giovanni Battista Ceruti, 1756-1817)などが活躍した。
- こうぼう‐さくひん【工房作品】
- マスター・メーカーの指導の下に弟子により製作された弦楽器・弓。ワークショップ([英] workshop)。
- コマーシャル・ヴァイオリン [英] commercial violin
- 量産品。一口に量産と言っても、機械生産品から分業製作の手工品まで、クオリティに幅がある。弓であればコマーシャル・ボウ。 詳しい解説[対] マスター・ヴァイオリン
- コンテンポラリー [英] contemporary
- 戦後(1945年-)頃から現代。「―・ヴァイオリン」
- コンテンポラリー・ヴァイオリン [英] contemporary violin
- 戦後(1945年-)生まれまたは存命中の製作者により製作されたヴァイオリン。新作。 詳しい解説
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- ザクセン [独] Sachsen [英] Saxony
- ドイツ東部に位置する地方。現在は州でマルクノイキルヒェンを擁する。南東はチェコ・ボヘミア地方に接している。
- ジェノヴァ [伊] Genova [英] Genoa
- イタリア北西部のリグーリア州に属する県。エンリコ・ロッカ(Enrico Rocca, 1847-1915)などが活躍した。
- しん‐さく【新作】
- 1. 新品の弦楽器・弓。 2. コンテンポラリー・ヴァイオリンを参照。
- スクール [英] school
- 製作流派。特定の製作者とその門下を指す場合と、特定地域に属する製作者を指す場合がある。日本語では「派」。「アマティ・―」「クレモナ・―」
- す‐もく【素杢】
- 杢の模様が出ていないこと。 [関連] 虎杢、バーズ・アイ
- スラブ・カット [英] slab cut
- 弦楽器製作等に用いる木材の木取り方法のひとつで、年輪の円に接する方向で切り出したもの。板目取り。楓の裏板は雲状の杢やバーズ・アイなど独特のものとなる。 [関連] クォーター・カット
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- ティロル [独] Tirol [英] Tyrol
- オーストリア西部とイタリア北東部にまたがる地方。チロルとも。現在はオーストリアの州として名前が残りアプサムを擁する。南はかつて南ティロルと呼ばれたイタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェ州に接している。北はドイツ・バイエルン州に接しミッテンヴァルト、フュッセンが近い。
- トスカーナ [伊] Toscana [英] Tuscany
- イタリア中部に位置する地方。現在は州で県としてフィレンツェ、リヴォルノなどを擁する。
- とら‐もく【虎杢】
- 横方向に強く出た縞状の杢。 [関連] バーズ・アイ、素杢
- トリノ [伊] Torino [英] Turin
- イタリア北西部のピエモンテ州に属する県。ジョヴァンニ・フランチェスコ・プレッセンダ(Giovanni Francesco Pressenda, 1777-1854)、アンニーバレ・ファニョーラ(ファニオラ, Annibale Fagnola, 1866-1939)などが活躍した。
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- ナポリ [伊] Napoli [英] Naples
- イタリア南部のカンパニア州に属する県。ニコロ・ガリアーノ(Nicolò Gagliano, c.1710-c.1780)などが活躍した。
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- は【派】
- スクールを参照。
- バーズ・アイ [英] bird's eye
- 玉粒状の杢。鳥眼杢。 [関連] 虎杢、素杢
- パターン [英] pattern
- 製作の型枠。転じて弦楽器の形状。製作者特有の形状を指すほか、同一製作者の製作時期を区別する趣旨でも用いる。「ストラディヴァリ黄金期の―」
- パルマ [伊] Parma
- イタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に属する県。ガエタノ・ズガラボット(Gaetano Sgarabotto, 1878-1959)などが活躍した。
- バロック・ヴァイオリン [英] baroque violin
- 19世紀初頭頃までのヴァイオリンの形態。現在の一般的な弦楽器よりネックが短く、バスバーが小さい。 [対] モダン・ヴァイオリン
- バロック・ボウ [英] baroque bow
- 18世紀末頃までの弓の形態。現在の一般的な弓よりスティックが短く、外側に反っている。 [対] モダン・ボウ
- ピエモンテ [伊] Piemonte [英] Piedmont
- イタリア北西部に位置する地方。現在は州で県としてトリノなどを擁する。
- ファミリー [英] family
- 血族の製作者をまとめて指す言葉。殆どの場合、師弟関係や協力関係があるため、作風に共通点が多い。「ガリアーノ・―」
- フィッティング [英] fitting
- 弦楽器に取り付ける部品類のこと。また、その取り付け作業や、取り付けの状態のことも指す。ニカワで接着しない部品すべて(駒、魂柱、弦、ペグ、テールピース、エンドピン、アゴ当て)と、指板、上下ナット、ネック、バス・バー。
- フィレンツェ [伊] Firenze [英] Florence
- イタリア中部のトスカーナ州に属する県。ジョヴァンニ・バティスタ・ガブリエッリ(ガブリエリ, Giovanni Battista Gabrielli, 1716-1771)、カルロ・ビジャッキ(またはビジャック, Carlo Bisiach, 1892-1968)などが活躍した。
- フェラーラ [伊] Ferrara
- イタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に属する県。ジュゼッペ・マルコンチーニ(Giuseppe Marconcini, 1774-1841)、エットーレ・ソフリッティ(Ettore Soffritti, 1877-1928)などが活躍した。
- フュッセン [独] Füssen
- ドイツ南部のバイエルン州に属する市。同州南東のミッテンヴァルトが近く、南はオーストリア・ティロル地方に接しアプサムが近い。
- ブレシア [伊] Brescia
- イタリア北西部のロンバルディア州に属する県。ガスパロ・ベルトロッティ‘ダ・サロ’(Gasparo Bertolotti 'da Salò', 1542-1609)、ジョヴァンニ・バティスタ・ロジェーリ(Giovanni Battista Rogeri, 1642-c.1710)などが活躍した。
- プレス [英] press
- 熱と圧力による(弦楽器のアーチの)成形。経年による変形などの問題がある。「―品」
- ベニス/ベネツィア/ベネチア
- ヴェネツィアを参照。
- ボヘミア [羅] Bohemia
- 現在のチェコの西部・中部地方を指す歴史的地名。北西はドイツ・ザクセン地方に接している。
- ボローニャ [伊] Bologna
- イタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に属する県。ジョヴァンニ・トノーニ(Giovanni Tononi, c.1640-1713)、アウグスト・ポッラストリ(ポラストリ, Augusto Pollastri, 1877-1927)などが活躍した。
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- まさめ‐どり【柾目取り】
- クォーター・カットを参照。
- マスター・ヴァイオリン [英] master violin
- マスター・メーカーによって製作されたヴァイオリン。弓であればマスター・ボウ。 [対] コマーシャル・ヴァイオリン
- マスター・メーカー [英] master maker
- プロフェッショナルとして国際マーケットでのコンセンサスが形成された製作者(メーカー)、またはそれに準ずる力量を持つ製作者。
- マルクノイキルヒェン [独] Markneukirchen
- ドイツ東部のザクセン州に属する市。マルクノイキルヘンとも。ハインリッヒ・テオドア・ヘバーライン・ユニア(Heinrich Theodor Heberlein Jr., 1843-1910)などが活躍した。南東はチェコ・ボヘミア地方に接している。
- マントヴァ [伊] Mantova [英] Mantua
- イタリア北西部のロンバルディア州に属する県。ピエトロ・ジョヴァンニ・グァルネリ(またはガルネリ, Pietro Giovanni Guarneri, 1655-1720)、ステファノ・スカランペッラ(スカランペラ, Stefano Scarampella, 1843-1925)などが活躍した。
- ミッテンヴァルト [独] Mittenwald
- ドイツ南部のバイエルン州に属する市場町。マティアス・クロッツ(Matthias Klotz, 1653-1743)などが活躍した。同州北西のフュッセンが近く、南はオーストリア・ティロル地方に接しアプサムが近い。
- ミラノ [伊] Milano [英] Milan
- イタリア北西部のロンバルディア州に属する県。ジョヴァンニ・バティスタ・グランチーノ(Giovanni Battista Grancino, 1637-1709)、レアンドロ・ビジャッキ(Leandro Bisiach, 1864-1946)などが活躍した。
- メーカー [英] maker
- 弦楽器・弓の製作者や製造会社。
- もく【杢】
- 弦楽器においては一般に裏板の模様のこと。杢目。鑑定書等の英文では flame や curl と呼ばれる。 [関連] 虎杢、バーズ・アイ、素杢
- モダン [英] modern
- 19世紀初頭(1801年-)頃以降から戦前(-1945年)頃までの時代。オールド時代の終焉後、ヴァイオリンはモダン・ヴァイオリンが、弓はモダン・ボウが主に製作されるようになった。「―・イタリアン」
- モダン・イタリアン [英] modern Italian
- 19世紀初頭(1801年-)頃以降から戦前(-1945年)頃までにイタリアで製作されたモダン・ヴァイオリン(およびヴィオラ、チェロ)の慣習的な呼称。モダン・イタリーとも。 詳しい解説 - 前期/後期
- モダン・ヴァイオリン [英] modern violin
- 1. 19世紀頃以降に主流になったヴァイオリンの形態。音量を求め、ネックを長く、バスバーを大きくするなどした。それ以前に製作された弦楽器は改造されてモダン・ヴァイオリンとなっていることが多い。 [対] バロック・ヴァイオリン 2. 19世紀初頭(1801年-)頃以降から戦前(-1945年)頃までのモダン時代に製作されたヴァイオリン。
- モダン・ボウ [英] modern bow
- 18世紀末頃以降の弓の形態。スティックをより長くし、内側に反りを入れた。スティック材にはフェルナンブーコを用いた。その完成には、 François Xavier Tourte (1747-1835)がヴァイオリニストのジョヴァンニ・バティスタ・ヴィオッティ(Giovanni Battista Viotti, 1755-1824)との協力関係のもと、中心的な役割を果たした。この改良は演奏技術の飛躍的な向上に寄与した。 [対] バロック・ボウ
- モデル [英] model
- 偉大なマスター・メーカーの製作スタイルに倣って製作したことを示す語。現在はストラディヴァリ、グァルネリ・デル・ジェズ(またはガルネリ)が圧倒的多数を占めるが、過去にはアマティ、シュタイナーも多く踏襲された。「ストラディヴァリ・―」
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- リヴォルノ [伊] Livorno
- イタリア中部のトスカーナ州に属する県。アントニオ・グラニャーニ(Antonio Gragnani, 1728-c.1795)などが活躍した。
- リミニ [伊] Rimini
- イタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に属する県。マリノ・カピッキオーニ(カピキオーニ, Marino Capicchioni, 1895-1977)などが活躍した。
- ローマ [伊] Roma [英] Rome
- イタリア中部のラツィオ州に属する県。ダヴィッド・テクラー(テヒラー, David Tecchler, c.1666-c.1747)などが活躍した。
- ロンバルディア [伊] Lombardia [英] Lombardy
- イタリア北西部に位置する地方。現在は州で県としてクレモナ、ミラノ、ブレシア、マントヴァなどを擁する。
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- ワークショップ [英] workshop
- 1. 工房。 2. 工房作品を参照。
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- circa
- 「約」「およそ」「頃」を表すラテン語。チルカ(英語ではサーカ)。「c.」「ca.」などと略し、例えば「c.1900」という表記であれば「1900年頃」という意味である。
- filius
- 「息子」という意味のラテン語。フィリウス。
- fils
- 「息子」という意味のフランス語。フィス。 [対] père
- floruit
- 「活躍した」という意味のラテン語。フロルイトゥ。「fl.」「flor.」などと略す。生年/没年が不明な人物や、個人以外の組織などの活動時期を示すために使用することがある。
- père
- 「父」という意味のフランス語。ペール。 [対] fils
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